
白石准が作曲した言葉と音楽の作品、宮沢賢治原作の“オツベルと象”2026改訂版の初演です。 前半は私が去年連作として作曲した独奏曲「ソリチュード前奏曲集」の中から抜粋で演奏します。
“オツベルと象”は、私が中学生の頃初めて宮沢賢治に出会った作品であります。2010年から作曲を始め、2011年の大地震の年の春に完成し、5月に初演されました。今回は初演時に象の象徴として使ったチューバを、バリトンサックスに代えて臨みます(この作品は、99%言葉が音符に制御されています。賢治にしては珍しく七五調の文体から面白い「言葉のリズム」を感じたので、音楽にシンクロさせた方が良いと思いました)。 語り手の楠定憲さんは、長年私の作品を語ってくれているパートナーです。もう1人の語り手の吉田さとるさんは、映画のオーケストラ生演奏の仕事で出会ったキーボード奏者です。サクソフォーンの林田和之さんとジャズベースの佐藤哲也さんも、同じくオーケストラやミュージカルでの共演で出会いました。音楽家全員、それぞれがミュージカルや芝居の音楽での演奏を得意とし、この様なストーリーと音楽の形式の演奏にには最適です。 今回、楠さん以外の三人は、室内楽、及び私の作品で初共演になります。そこで起きるであろう「化学変化」と、芝居気たっぷりな演奏が楽しみです。